【北海道】根室本線の昭和レトロな駅、幾寅駅を散歩!

令和3年7月4日、再訪:令和5年1月7日

ラベンダーで有名な富良野の南東にある南富良野町。ここには幾寅駅という駅があり、かつて「幌舞駅」としてドラマの舞台にもなっていた。同じ道内だと、恵比島駅(明日萌駅)なんかもロケに使われた駅である。

駅前にはかつて使われていたセットがそのまま残っており、昭和レトロな駅前風景を楽しむことができる。

中が気になる…。

隣には列車が。

こちらの列車は実際に走っていたものではなく、テレビ用に作られたものであり、前の写真を見ても分かる通り、通常の車両の半分までのところで切れている。しかしすごい、どう見ても本物にしか見えない。

お手洗い。大便器には珍しく、臭いを防止するための蓋が用意されていた。

駅の待合室。こちら幾寅駅の待合室としても現役で使われている。

駅員室の空間はテレビドラマにちなんだ展示室になっている。昭和レトロな感じが保たれていて、とても心地よい。

古ーいテレビ。祖父の家にあったテレビとよく似ている。

気軽に無料で昭和レトロを楽しめるオススメの駅だ。


~ここから~再訪~

冬の幾寅駅。幾寅駅のある富良野駅~音別駅間は平成28年の台風被害を被ってから長らく代行バスでの運航を続けていたが、ついに当該区間の復旧を断念し、鉄道を廃線とすることが決定された。よって、幾寅駅に列車が来ることは台風直撃が理由でもう2度と来なくなってしまったのである。台風被災外でも、大雪の影響で廃線となった日高本線の鵡川以東等、北海道の経営状態的に、復旧を断念せざるを得ずに廃止に追い込まれた例は過去にも例がある。
ともなると、映画「鉄道員」のロケ地として使われたこの風情ある駅と駅前に残るロケセットは今後どうなるのか。市町村が管理するのか、非常に気になるところである。令和5年3月に廃止される留萌線恵比島駅のロケセットもそうだが、廃線になったからと言ってそのまま壊されてしまうのはあまりにももったいない。
この鉄道旅情そそられる駅舎は、願わくは今後も永久に残り続けてほしい。
愛車と一緒に。
駅舎裏手。
レールが向こうへ続いているはずだが、雪の下に埋もれていた。
線路の横断を禁止する看板が立っているが、列車が通ることは今後もないので、もう意味のない看板になっている。そして、雪は、ここを横断した者がいると正直に伝えてくれている。

待合室。
ロケセット。手前から車両、食堂、商店。
理容店。これもロケセット。街にこれだけなじんているのは素晴らしい。映画の撮影から何十年たち、当時は少し浮いていたであろうセットも、今では町の一部に溶けなじんでいる。
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