【石川】竹林に眠る旧のと鉄道能登線沖波駅跡!

令和4年11月5日

のと鉄道能登線。かつては国鉄能登線として、能登半島の先端付近まで鉄路を伸ばしていた。国鉄の民営化、第三セクターに移管されてのと鉄道となったが、平成17年に能登線全線が廃止となった。のと鉄道のかつての駅は、全国でもかなり珍しく、ホームがそのまま残されている駅が多く、廃駅巡りには絶好の場である。レールは撤去されてしまっているが、このように、道路と立体交差するボックスも残されたままになっている。
今回の廃駅巡りでは13もの廃駅を訪れたが、その中でもいちばんのお気に入りが、ここ沖波駅である。沖波の集落の少し外れたところにあるこちらの駅は、今もひっそりと、駅への訪問者を待っているかのように、道が開かれている。
ゆるい坂道を20mほど歩くと、いきなり異世界のような光景を目の当たりにする。竹林の中に浮かぶ、駅のホーム跡だ。
使われなくなってから17年という月日が経ち、ホームは緑にかなり馴染んでいる。
竹の生命力たるや凄まじいもので、コンクリート製のホームからも竹が生えている。
平成17年に最終列車が発った駅のホーム。緑に覆われ、往時の、列車が来る景色を想像するのさえ難しい。
何せこの状態である。
竹林の中に眠る廃駅、美しい。
北海道の光進駅跡平糸駅跡もこのような雰囲気で、自分が一番好きなタイプの廃駅でもある。いつまでも同じ雰囲気である確約がない、常に不安定な状態である廃駅は、僕の心を射止めて離さないのだ。

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