平成30年8月30日
白川郷、椎葉村と並んで日本三大秘境と言われる徳島県の祖谷渓。ケーブルカーを下って温泉までいく秘湯が人気を博し、最早秘境の「ひ」の字も感じられなくなっている。夜は祖谷渓キャンプ場で多少の星に囲まれながら寝た。晴れていたら天の川も見られそうな勢いのところだった。今回は日中に行った祖谷のかずら橋を紹介する。駐車場から橋に向かう途中に猿がいた。
山肌の急勾配に軒を連ねる集落。ところどころから煙が上がり、山奥の集落感が漂う。
漂ってい「た」が正しいのかもしれない。集落の眼下には夥しい数の鉄筋コンクリートの柱に支えられた駐車場があった。シーズンを外して行ったため混雑していなかったが、ハイシーズンであれば、のどかな集落生活にも支障があるだろう。
蔦に飲み込まれたカーブミラー。
これが噂のかずら橋だ。つるを編んでつくられた橋は、一歩足を踏み出すたびに橋が揺れ、足元は細い木だけで川が丸見えだ。渡る人々は恐怖心と戦いながら渡っていた。通行料が550円するらしく、言葉を選ばないでいうと、こんなどこにも行けないただの橋を渡るためだけに通行料を払うのは足元見られているようで(この橋は足元が透けているが)バカバカしかったので渡らなかった。椎葉に住んでいる方もおっしゃっていたが、「秘境」と言われてはいるが、最近は道も舗装され、特に白川と祖谷は高速からも近く、アクセスは昔よりも格段に良くなっている。今では「秘境」は(ストレートに言うと)観光客集めの釣り言葉でしかなく、行ってみたら人がうじゃうじゃの観光地の一つに過ぎない。そんなものだ。