【岐阜】山奥に捨てられた廃名古屋市電

令和8年9月22日

ひるがの高原付近の山道に、とんでもねぇ廃列車があるという。東海北陸自動車道を跨ぐ、「ここ、誰が通るんだよw」となるような橋を渡った先にある。

がって、原野商法で買わされた人が多いんだろうなぁ、と、妙に整理された画地が緑に埋もれている空間がある。とうの昔に開発は断念されたのか、街灯はご覧の有り様。
上向いちゃってる。

そんな道を進んでいく。

すると、一軒だけ木造の小屋が現れた。あまり使われていなさそうだが、周辺の草木は歩ける程度には開けている。
売り物件の看板。
さらに奥に進むと、倒木で進めなくなっていた。

ただ、その倒木手前に、獣道ではない、明らかに人間が意図を持って進んだ形跡が見られたので進む。

倒木の向こう、枝葉の隙間に四角い車体が見えた。名古屋市電1559号車だ。茶色の塗装がされているのではと錯覚するほど、錆に覆われている。それでも扉や窓の並びには、路面電車だった頃の姿が確かに見てとれる。

車体の端には「1559」の数字。

名古屋市電は昭和49年3月31日に全線が廃止された。

役目を終えた車両は、どういう経緯でこの森へ来たのか。

中はご覧の有り様。

運転席付近。

窓ガラスは抜け落ちたものを除けば、意外にも割れずに残っている。
ただ、天井が完全に崩落しているため、

朽ち行くのを成り行きに任せるのみとなっている。

いわゆる、「廃」としての旬はとっくのとうに過ぎている。

更新修繕と書かれた板に、修繕年月41.9と書いてあった。少なくとも昭和41年は現役で走っていたようだ。

計器。
ボタン。押されることは、もうない。

椅子跡。

もう、なす術がない。
消えていくだけの運命だ。

誰も、この入口から乗って、どこかの町を目指すことはなくなった。いつか、この車両のことも、忘れ去られてしまう時が来るのだろう。

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