平成29年9月15日
駅舎。駅ノートは無かった。一応新設用のノートを持ってきてはいたのだが、ノートを置けそうな場所が無かったので設置は断念した。
駅前お手洗い。男女共入口は同じ、なぜが扉の向こうに椅子があった。暖房も設置されていたため、冬季はここが待合室代わりになるようだ。
この駅の付近に最上川が流れ、舟下りを楽しめる。それで楽しむのも誠に結構なのだが、秘境探訪家にとって舟下りはあまりにもメジャーすぎて楽しいものなので、一人旅中は避けるべきもの(ひねくれてる?)。人のいなさそうな方へ進むのが、秘境を愛してやまない人間の思考なのだ。付近を見渡すと、山中にぶっささっている跨線橋が!吸い込まれるようにそちらへ足を進めた。跨線橋の入口にはこんな張り紙が。あぁ、ほとんど誰も使っていないと言っているようなものではないか。行ってみるしかない。
おぉ。。。(気持ちが高ぶっている)
跨線橋からの眺め。人家は数軒。
跨線橋を渡るといきなりこの有様。興奮する気持ちを抑えながら先に進んでいく。画像は道が二手に分かれているが、どちらの道の道を選んでも同じとこにたどり着く。左の道は途中お墓が建っており、そちらを利用する人がいるために人の通った痕跡が強く残っている。
振り返って今通ってきた跨線橋。確かになくなってしまっても、困るのはお墓参りにやってくる人達だけであろう。しかしお墓はどうするのか。跨線橋がなくなってしまっては大変だ。
こんな道をどんどん進んでいく。台風が近づいてきており、雨雲の動きが心配だがどんどこ行く。
お墓を過ぎると、川を跨ぐ小さな手作りの橋が架かっていた。お墓に用がある人はここを渡らないだろうし、先に進むためなら、跨線橋の先で別れていた右の道を進んだ方が近道なので、この橋を渡るのは一年に何人いるのか・・・。10人もいなさそうだ。そういうわけでかなり劣化が進んでおり、一歩歩みを進めるとギィッと軋む音がする。恐怖でしかない。しかも板に穴が空いているのだ・・・!
橋を渡って間もなくするとそこには・・・廃墟!!インターネットで調べてみてもこの辺に廃墟があるなんて情報は出てこないし、「廃墟検索地図」にも載っていなかったのでかなりマイナーなところに違いない。調べつくしてやるぞ!!
・・・と思っていたが、草木が深く、何か大きな動物が潜んでいてもおかしくない。
唯一辿りつけたのがこの家屋。
どこからどこまでが一階部分なのか分からないほど草木が茂っていたため、安易に近づくと何mも落下してしまう恐れがあり、この辺までしか近づけ無かった。なんとか建物の裏手に回ろうとしたが、自分の背丈より高い茂みをかき分ける気にはなれなかった。しかも雨がポツリポツリと降り始めており、ここで進むのを断念せざるを得なかった。どうやら来る季節を間違えてしまったようだ。
夢が詰まっていそうだ。
既にこんな変なところまで紛れ込んでしまったようだ。こんなところに一人で来てしまうのは怒られてしまいそうだ。森を抜けてくるなんて熊との遭遇があってもおかしくないのだから。
軽トラ。運転席も、荷台も、全てが自然に飲み込まれていた。
どうやここにはかつては国設最上スキー場があったようだ。昭和55年に開かれたが、経営不振で平成12年に閉めてしまったそう。
土砂降りになってしまったのでしばらくここで待機。もしかしたら他に廃墟に続く道があるかもしれないので、雨がやんだらもう少しだけ探索を試みる。さっきよりもあたりはぐっと暗くなり、もはやここが廃墟なのではないかと錯覚してしまう。
探索再開。足場はぬかるみ、茂みは水を含み、服に水滴がついて環境は最悪だ。
やはり向こう側に見える建物には近づけ無かった。焼き鳥定食屋と、公衆トイレの建物らしい。違う季節にまたリベンジをしよう。跨線橋が取り壊されてしまう前に。