【北海道】寂れた画地もある石勝線の新夕張駅を散歩!

平成27年8月31日、再訪:平成29年9月20日

鉄製の塔と未舗装の緩い下り坂。木々の影が柔らかに道を覆い、青い空と白い雲が遠くまで伸びている。美しい。ここは財政破綻をした夕張市内にある新夕張駅だ。

ここはかつて紅葉山駅と呼ばれていた。駅前ロータリにかつての駅名標が立っていた。この駅はロータリが、一帯よりも一段高い場所に存在しており、駅の道に行くには階段を用いる。車で行くにはぐるっと登っていかなければならない、珍しい形である。

夕張といえばメロン!ということでメロン一玉購入したかったが、お金がないため、メロンソフトクリームを食した。町内案内板はすっかり錆びついてしまっいた。

駅を出てさらに登った先には住んでいる方がいるのか不明な団地が見えた。ドアに蔦が張ってしまっている部屋もあった。かつて夕張炭鉱が現役の頃、沢山の人が住んでいたのであろう。夕張市のかつての賑わいを見ることが出来ないのは街の空気からも感じられた。夕張駅はこの駅から更に奥まったところにある。今回は行くことは出来ないが今後行ってみたい。(翌年の9月に行くことができた。


〜ここから再訪〜

昨年の9月もメロンソフトクリームを食べに新夕張に来ていたので今回が3回目の訪問になる。

今回は前回訪問の団地周辺散策から始めた。前回は気がつかなかったが、少なくとも一部屋には人が住んでいるようだ。窓が開けられていて、そこから生活音がした。

しかし、全体としてはこのような雰囲気である。

う〜ん。。。

この道の向こう側から撮った一昨年の写真は、一人旅研究会第一弾の本の表紙にもなった。良かった、あれから何も変わっていないようだ。

一昨年歩かなかった方へも足を伸ばしてみた。運転を止めてしまった工場があった。

その裏手には、昔は使われていたであろう駅に続く道があった。雑草が生い茂ってアーチ状になってしまっている。使っている人はいないみたいだ。昨晩雨が降ったため裾に水滴がついてイラつきながらも進んでいった。

100mほど進むと舗装路に出た。そろそろ電車のくる時間となった。自動販売機で北海道限定の飲料を購入し、新千歳へ向かった。

何回も一人旅をし、たくさんの街をこれまで歩いてきたが(特筆すべきものが無い街はこのHPでは紹介していないので、合計するとかなり多くの数の街になるだろう)、この街の荒廃感というか、町中に漂う物悲しさというのは群を抜いたものがあるように感じられる。街に建つ建物が他の地方に比べて古いわけではない。やはり「人」の気配だろう。人口が極端に減り財政破綻をしてしまったこの街に残されたのは、少数の住民の方々とその家と、以前人が住んでいた「抜け殻」なのである。空き家率が圧倒的に他の街と比べて高い。半世紀後の日本の街はどこもここのようになってしまうと思うと、危機感が込み上がってくる。廃墟街にはならない。だって人はいるのだから。しかし廃墟街になってしまうギリギリのラインで成り立っている街をみると悲しくならずにはいられない。

これで3回目の北海道旅行が終わった。次北海道に来るのは就職先が決まった頃だろう。不安でしか無い。ここ数年の就職率はとても高く、就職先は選ばなければなんとかなると言われている。が、それでも不安なものは不安だ。次ここへ来るとき、笑顔だったら良いなぁ・・・。

(追記:就職活動はなんとか乗り越え、大学を卒業し2年が経過した。令和3年4月から念願の北海道民となり、気軽に夕張へ行ける身となった。)

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