【北海道】三笠にある奔別炭鉱の遺構群を散策!

令和4年8月6日、再訪:令和5年4月1日

奔別炭鉱。三笠市にあった炭鉱だ。「ぽんべつ」と読む。写真中央やや左にある鉄骨生の高い建物は、閉山した昭和46年まで稼働していた地下へのエレベーターがある立坑。51mもの高さがあり、街のシンボルになっている。
地上から見た写真。錆具合と言い、無骨な感じと言い、自分の「好き」を確実に刺激してくる。
どうあがいても令和じゃない景色が眼前に広がっていて過呼吸起こしそう。
自分の目が腐っていなければ、この家屋は確実に歪んでいる。
しかしこの佇まい、圧倒的雰囲気によだれが止まらない。雪の多い三笠では、これほどまでに古い木造家屋が残っているのは珍しい。
竪坑の裏手には、森の中に炭鉱施設跡がひっそりと眠っている。夏で草木が繁茂し、歩いて辿り着くことは難しいと判断し、空から眺めてみる。こちらは竪坑内に風を送るための扇が設置された建物。
真上から。
こちらは発電所跡。やはり近づくことは難しい。
落葉して雪が積もる前辺りに、またリベンジしに行きたい。

~ここから再訪~

前回、木々によって何が何だかよく分からなくなっていた奔別炭鉱の意向を見にやってきた。4月に入ったがここまでくる道は雪に埋もれてきており、竪坑近くの空き地に車を止めて歩いてやってきた。後述するが、柔らかくなった雪に足がずぼずぼと埋まるので、スノーブーツを履いてきたほうがいいと思う。間違ってもくるぶしすら覆えないスニーカーでなんかじゃ凍傷を起こしかねない。

坑口跡。奥には入り口がぽっかりと開いている坑口もあったが、自分の探索興味の範疇外なので(というか知識不足なので下手に一人で入ると奈落の底に落ちたり低酸素で生きて帰れなかったりするかもしれないので入らないようにしている)外から眺めるだけ。

安全灯室。行動内は暗いため、作業員のヘルメットに頭灯をつけていたが、それらのバッテリーのために蓄電したり保管していた施設だ。あたりは雪に覆われている。

中はこんな感じ。残留物はないようだ。

そして厄介なのが、一見安全に歩けそうな雪原であっても、雪解けが進んでおり、30cm以上も堆積している雪の下を水が流れているため、その水脈付近は表面化でぽっかりと空間が広がっている。つまり、その上に足を置いてしまったら、ずぼっと体ごと落ちてしまうのだ。表面上どこを水が流れているのかわからないので完全に運ゲーとなる。ずぼずぼ埋まりながらの探索になるので、すぐそこに目的の建物があるのになかなかたどり着けないというもどかしさを感じながらの探索であった。半月後とかに来るべきだった。その頃になると、今度は腹をすかせたクマがうようよしているので、そちらのほうがよっぽど危険なのであるが。

この炭鉱跡地の個人的なメインはこちらの建物。

扉の向こうには・・・。

何台もの車が!かなりの年代物の車もある。

手前が商用バン、奥はトヨタクラウン。

もう、この目に明かりがともされることはない。腐食も進んでおり、最早車の形をした何か、という状態だ。

このプレートが、かつての多くの人を引き付けていたのであろう。

社内。高級感あった面影こそ感じるものの、この状態の車を欲しいとは残念ながら思えない。が、撮影するにはそそられる対象物だ。

ホンダ レジェンド。昭和60年から平成2年にかけて販売された初代レジェンド。

車内は御覧の有様だ。

扉は引っぺがされている。

ほかの車。これまた存在感を放っている。

レンガ造りなのかな?お洒落だ。

最後は変電所跡。

こちらも残留物はない。

階段。

踊り場から変電所跡を見てみる。もう何が何だかわからない状態だ。あと四半世紀もすれば崩れ落ちて自然に還っているかもしれない。炭鉱跡をこのように散策できるのは、令和が最後の時代かもしれない。ともなると、日に日に原型から離れていくその姿を、この目で見てみたくなってしまうのが一人旅研究会の性でもある。

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