令和5年5月2日
静岡県静岡市から焼津市にかけて約4km続く大崩海岸。名の通り、急峻な地形であるために土砂災害が頻発しており、この区間を抜ける道路や鉄路は幾度となく被害を受けて来た。現在はトンネル区間になっている所も、かつては海岸線を道路が走っており、崖の崩落によって不使用となった道路が今でも残されている。これが、中々の規模だというので見に行ってみよう。廃道化しているので、当然車で行くことはできない。
午前5時。朝日が綺麗だ。浜当目(はまとうめ)トンネルの旧道区間として存在しており、当トンネルの両坑口付近から脇に伸びる道を進むことでアプローチ可能だ。
今回は東側から歩いて行った。
大規模な法面の崩落及び道路に損壊が生じたのは平成25年のこと。道路の復旧を行うのではなく、根本的な対策としてトンネルを堀り、浜当目トンネルが開通したのは平成29年のこと。よって、この道路は訪問時点から10年前までは使われていたことになる。
先に進んでいくと、崩落部分が見えてくる。
おぉ。今崩落が起きたら、生きて帰ることはできないだろう。かなりの大きさだ。
路面は土砂で覆われている。
更に先に進むと、道路がぷつりと切れていた。かなりの危険を冒さないと、この先へ進むことはできない。自分は冒険家ではないので、これ以上の進行は止しておいた。
ので、空から崩落部分を観察してみよう。
手前が土砂に覆われた部分、奥が道路ごと崩落した部分。
うわぁ、すごい状態だ。そもそもこんだけ急峻な場所に道路が通っていたこと自体が驚きだ。
近寄ってみる。これを復旧しようにも、盛り土だけでは厳しいだろうし、今後の土砂流出の恐れも考えると、隧道化させるのは頷かされる。
奥には無人地域。
道路に船が置かれていたりもする。凄い状況だ。こちらの区間も、今度マジマジと観察してみたいと思った。