令和元年7月6日
会津鉄道の福島県側、大川ダム公園駅。秘境駅で駅ノートがある駅。お隣芦ノ牧温泉駅も駅ノートが置いてあるが、こちらは秘境駅ではなく、猫が駅長をやっている話題の駅だそうで、猫目当てにやってきた人の訪問ノートとなっているらしい。駅ノートに名を残すことに快感を覚えている自分は、芦ノ牧温泉駅にも足を運び、猫には目もくれず、ノートへの記入を果たした。もっとも、猫が働いている(待合室に解放されている)のは16時までで、自分は17時にやってきたので猫に会うことはできなかったのだが。話を戻そう。ここ大川ダム公園駅は名前の通りダムが付近にあり、ダムが放流されている時間、遠くから水の流れる音が聞こえてくると言うのだが、自分が訪れた時は音はしなかった。
待合室。ここんとこ半月、青空を拝めていない。梅雨というのは嫌いだ。秘境駅は霧深い景色も秘境感を高めてくれるものであるが、何にせよ青空の下の方が気持ちよく駅周辺を散策できるものだ。去年の梅雨明けは異常に早く、去年の今頃にはすでに梅雨明けをしていたのであるが、今年はもう少し後になりそうだ。
待合室内部。
端っこに分かりやすく駅ノートが置かれていた。ノートの表紙に注意書きとして「絵の切取禁止」とある。駅ノート会話には有名な絵師さんがおり、全国津々浦々いろんな駅ノート上でお会いすることがあるのだが、確かに綺麗な絵が書かれた頁が切り取られているのが目立つ。悪質だ。
「ダム」の文字が入る駅のわりにはホームからダムらしさは感じないし、ホームの真ん前には大きな太陽光設備があり、大川ソーラー駅に改称されても違和感がなさそうだ。
ホームはいい感じに鄙びている。
梅雨の時期に綺麗な花といえば紫陽花。最近知ったことだが、紫陽花の花の色は生えている場所の土が酸性寄りか塩基寄りかで決まってくるらしい。さながらリトマス紙のようだ。
いい色しております。
ちょうど列車がやって来たのでパシャり。ホームに居るのに列車に乗り込まないのはいささか良心が痛む。が、遠くからディーゼルの音を鳴らしながらホームに進入し、一旦大人しくなったかと思えば、再びけたたましい音を鳴らしながら遠方へと消えていく。この景色を車両内からではなく外から眺めてみるのも良いものだ。そして、誰もおりず乗らずの秘境駅に一旦止まるという一連の流れに哀愁を感じるのだ。