令和元年7月6日
日光と塩原を結ぶ日塩有料道路沿にある廃スキー場。この通り沿いにはもう一つ、メイプルヒルスキーリゾートが廃墟として存在する。メイプルの方が規模感、圧倒感が大きいが、こちら鶏頂山(けいちょうざん)スキー場跡も独特である。アクセスは簡単で、日塩有料道路から脇にそれる道を上っていけばたどり着ける。乗っていくと鳥居があり、その手前まで車で行くことができるが、かなりの荒れ道なので、心配であれば分岐付近に車を止めて歩いて行った方がいいだろう。歩いてもスキー場跡まで徒歩10分ほどなので心配はいらない。冬に行くと言うのなら、道が雪で埋まって大変だろうが。
坂の途中にはかつてスキー場があったことを示す看板が立っていた。
鳥居の少し奥には一般車両が通れないように門がある。この門の左側にある細い隙間を通って奥へと進もう。
しばらく歩くと、鶏頂山登拝口が見えてくる。
と、それよりも早く、今回の目当ての廃墟が目に入るであろう。そう、入口に鳥居があるように、現役の登拝道の脇に廃墟が存在すると言う、なかなか参拝者にとってはきつい光景が広がる場所なのだ。
かつてスキー場であった形跡はほとんど残っていないが、ちらほらと、それを匂わせるものが建物外に落ちていた。
入口は1階に2箇所、階段登って2階に1箇所ある。しかし、どの入口もなかなか手強い。ご覧のように朽ちってしまっているのだ。おまけに写真手前側も床は残っているが木製で、踏んでみるといつ踏み抜いてもおかしくはない状況。頑張って建物内に入るしかない。今回は真ん中にあるメインの入口から入るのは諦め、もう一つの口から入ることにした。
しかしである。蜂が一匹ブンブンしているではないか・・・。ありゃ、中に蜂の巣でもあるのか、参ったな、引き返そうか、いや、こkまできてしまったし、ええい言ってしまえ!と中に入る。
中はこんな感じだ。1枚目の左下に映る茶色いのは床に落ちた蜂の巣だ。建物内は意外と蜂の数は少ないが、それでも突然現れるのでビクビクする。
名前の書かれたタイムカードが。
窓側の部屋はかなり明るい。
何故か安比の建物の写真が。
役所の連絡先が書かれた頁が開かれたままの電話帳。
食堂跡。
メインの入口の近くには懐かし目の書体で書かれた赤い看板が。
近くにそれらしい部屋があった。
2階へ行ってみよう。建物内の階段は、1箇所だけだ。
踊り場には大量の虫の死骸。
2階の廊下。薄暗い。
2階はほとんど全て同じ間取りの部屋が10位並んでいた。遺留物はほとんどない。ここまで廃棄するのなら、タイムカードもしっかりと捨てるべきだったのではないか・・・?
最後は外の階段から降りる。う〜ん、かなり怖いぞ・・・。この階段も、そろそろ駄目かも知れない。ちなみに、平成12年から使用されていない建物である。
先ほどの鳥居まで帰ってきた。平成天皇御即位記念碑が建っていた。平成29年のものである。かなり最近だ。こんなにしっかりした場所なのに、途中に廃墟があるのは、やはり違和感が残るのであった・・・。