平成30年8月8日
廃線が決まった石勝線の清水沢駅付近にある宮前浴場。炭鉱団地群に位置する浴場で、付近には空き家化した団地が目立ち、寂しい印象を受けた。
脱衣場。他にお客さんがいなかったので、浴室内も撮影していいかを番台のおばあさんに快諾を得て中に乗り込む。
男湯。今まで多くの炭鉱マンの汗と1日の疲れを流したことだろう。
一通り撮影を終えて帰ろうとしたところ、番台の方が番台の様子と女湯の方も撮っていきますか?というのでご厚意に甘えて全てを撮ることにした。まさかもう一つの浴室と脱衣所に入れるなんて、なかなかない機会である。
男性用の浴室は水色で統一されていたが、こちらは桃色である。浴槽の位置が違っているが、内装に特段違いは無かった。47年前に付近の団地の建設と共に開業した宮前浴場。付近の団地は夕張市のコンパクトシティ構想で、団地をリノベーションしたり集約したりして減少をしている。そして、47年という時間経過による浴室の古さも感じる。しかし、コンパクトシティ化によって付近の団地から離れてしまった人たちは今もなお、宮前浴場を求めて今でもやってくるそうだ。長年ここで生活をしてきたのだから愛着も持っているのだろう。あと何年経営を続けられるのか、正直もう後数年しかないだろうと番台さんは仰っていた。が、来てくれる人がいる限りは続けていくそうだ。頑張って欲しい。