平成30年8月10日、再訪:令和5年6月17日
かつて標津線が走っていた頃、平成元年まで存在していた駅、奥行臼(おくゆきうす)駅。廃止になってから30年が経った今も、線路や駅標がそのままに保存されている、落ち着いた空間が広がっている。手入れされているようで、ぱっと見は現役の駅にも見える。
待合室内部。一般公開されていた時期もあったようだが、現在は閉ざされてしまっている。
駅標と木製電柱。別に変な角度から撮影した訳ではない。
木製電柱と駅標が見事に傾いているのだ。駅標は倒れても影響なさそうだが、電柱がこのまま傾き続けていけば、最後、駅舎に激突して貴重な建物を破壊してしまう気がしてならない。
国鉄時代の待合室がそのままだ。・・・とは言ってもこのような雰囲気を漂わせている現役の駅は探せばまだいくつもある。30年も、いや、100年も前から同じ雰囲気を漂わせている空間がまだ残してくれているなんて、JR北海道は粋なことをしてくれるではないか。・・・お金がないだけか・・・?・・・最近は古い木造駅舎を取り壊して小さなプレハブ小屋になる例も多く見られるが、できるだけ、残っていてほしい。
中には当時を偲ばせるものが多く残されていた。廃止になったのは平成元(1989)年なので、昭和61(1986)年のカレンダーがかかっているということは、最後の3年間は無人駅になっていたのだろうか。
駅舎全景。
そのまま残された線路。stand by meの世界だ。結構奥まで伸びている。
線路を奥に進むと猫と遭遇した。猫よ、廃線を辿ってどこへ行く。
もう見なくなった古いタイプの信号機。
廃線から30年経とうとしているが、列車が今この瞬間にでも奥から現れてきそうだ。人の手が加えられると劣化は相当に遅くなる。
~ここから再訪~