平成31年1月17日
川崎駅から北に1km強のとこにある住宅地である。昭和30年代、多摩川の河川敷に大陸から移り住んだ者たちが不法に居住を始め、今に至る。たとえ不法に住み始めたとしても、20年そこに住んでいれば専有権を得られるため、今となって強制的に退去してもらうことはできないのだ。似た様な例が、川崎区の産業道路沿いにもある。今では一辺50mほどにまで収縮しているが、昭和の終わり頃には短辺50m、長辺300mにも及ぶ巨大集落があった。川崎市としても、多摩川沿いの好立地をそのままにしておくのはいただけず、住民に手当を渡して外に出て行ってもらい、南側から徐々に綺麗にした。跡地には高層マンションが次々と建ち並ぶようになった。多摩川とのコントラストが美しく、よくマンション雑誌の表紙や、CMに出てきている。かつてはイメージダウンをさせる場所が、メージアップにつながる場所へと変わり、市は安心していることだろう。しかし、まだ全てを更地にできたわけではない。今回は、最後に残された場所を歩いてみた。
水場の上に建った教会が目立つ。
こんなか細い木で家屋を支えている。
ゴミが多く放置されている。
かなり古い型のテレビジョン。
空き家だろうか。
道はかなり狭い。路地裏を撮っているのではない。この様な細い道しか通っていないのだ。
扉。
坂もある。同様な経緯を持つ、池上町よりも原始的な風景が広がっている。
多摩川へ抜ける道。
もちろん未舗装である。そのまま多摩川の河川敷へ。高層マンションはスーパー堤防の上にあるが、この辺は堤防よりも内側にあるため、万が一多摩川が氾濫した場合は大変なことになるエリアである。
荒んだ中庭。