【東京】団地の歴史を学ぶなら集合住宅歴史館!

平成30年7月23日

都市再生機構が住宅公団時代や、同潤会、住宅営団が建てた集合住宅を取り壊す際に丸々一部屋を持ってきて、それを見学できる施設を運営している。料金はかからないが事前予約制で、平日しか空いていないため、制約はややあるが、昭和30年前後の世界にがっつり入り込むことができるのでオススメだ。

戦後間もなくの住宅。単身者用のお部屋で、寝床が設置されている。

ちゃぶ台のある風景。この時代は電気代がソケットの数で決まっていたらしく、お手洗いには電球はないのが驚きだ。

団地が全国に多く作られ始め、団地が憧れの住居だった時代。新築時にダイニング部分に机を置き、そこで食事をしてもらう流れを作った団地だ。

この時代はまだ浴槽は木製で、ガス線を開けて自ら点火をするタイプだ。

扉周り。ブレーカーではなくヒューズ盤だ。

昔懐かしのアイテムも並んでいる。この歴史館の凄いところは、手で全てを触れることで、当時の製品の質感までをも感じ取れるところだ。

平成9年に解体された晴海高層団地の一部屋。

1、3、6、9階のみに止まるスキップフロアー式(現存する団地だと、川崎市の 河原町団地が有名)のエレベーターで、エレベーターが止まる階以外の階に住む住民は、一番近い階で降りてそこから階段で自分の部屋のある階まで進む。2〜4、5〜7、8〜10階で完全に仕切られていたらしく、災害時の避難経路が長くなってしまっていた。中央階段などは完全に仕切らないほうがいいということをこの団地から学んだようだ。このように、住宅も過去の反省点からどんどん進化をし続けている。今では当たり前のことだが、例えば洗面台、上部に排水口とは別にもう一つ排水する部分があるだろう。これは初期のステンレスの洗面台には取り付けていなかった。昔はよく断水があり、栓を開けたまま外出しているうちに断水が復旧し水が勝手に流れ出し、何かの拍子で(例えばたらい)排水口がふさがれてしまうと、他に排水する箇所がなく、溢れて下階の人に大迷惑をかけてしまう事例が多くあったのだという。

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