平成30年8月8日
清水沢駅。かつては道内で5番目の乗降者数を誇っていた駅である。しかし、その石勝線も廃止されることが決まるほど、街は衰退をしてしまっている。待合室にはかつての駅前の写真が掲載されていたので、現在の姿と比較してみると、店の数が減ってしまっていることがうかがえる。昔は看板が多く、さぞかし賑やかだったのだろうと思わせてくれる。
付近にはだいぶ空き家が目立っている、あるいは廃墟となってしまった住宅が多く建ち並んでいた。
昭和47年度、厚生年金有志住宅、だそうだ。47年前である。この団地ができた頃に、付近に宮前浴場が建設された。浴室がない部屋が多かったため、付近の住民の汗を流す場所が必要だったのである。
その団地も、今となっては空き家が目立つ寂しい場所となってしまった。
建物の外にはなぜか辞典が野ざらしにされていた。現役の自動車はちらほら置いてあったので住民がいることは確かだ。
綺麗だった団地も、だんだん手入れする人が少なくなり壁の色がくすんでしまっている。まだ50年も経っていないのだから、補修したり壁を塗りなおせばいくらでも綺麗になるはずだ。それをする余裕がないのだ。付近にはコンパクトシティ化によって新たに団地が建設され、そちらへの移住や他所への移住が進められているらしい。この地も、宮前浴場も、あと10年後にはどうなっているかは分からない。