平成31年3月22日
三重県の松坂市と津市を結ぶ名松線。伊勢奥津駅が現在の終着駅となっているので、路線名は松津線とか松奥線とかになりそうなもんだが、名松線と「名」の漢字がつくのは理由がある。それは津市よりもさらに西にある名張(なばり)市まで鉄路を伸ばす計画があったためだ。その計画は頓挫し、現在の形に落ち着いているのだ。なんとも中途半端な場所までしか線路が延びていないため、利用客がJR東海の中でも極端に少ない赤字路線になってしまっている。平日の夕方に乗ったが車内には5人しかおらず(全国のJRを見渡せば車内に1人、無というのもありうるので、5人いるだけ・・・と考えることもできなくはないが・・・)、これでは赤字路線だよな、と思わざるを得なかった。
今回は伊勢時鎌倉駅で降車する。伊勢とも鎌倉とも名のつく贅沢な名前の駅であるが、駅は廃屋に囲まれており、駅ノートが置かれるほどの秘境ぶりだ。
ホームの上に待合室は引き戸タイプで、中の棚にノートが置かれている。ここにはなんと20年も前のノートの原本までも置かれており、何時間あっても時間つぶしができる場所だ。
20年前に「オフ会一行 今から酒盛り!」という書き込みがあり、感慨深さを覚えた。20年前の書込であるが、文字は色あせないものなので、まるで昨日書かれたようだ。酒盛は楽しかったのかな、とか、20年経った今でも、オフ会で集まった人たちは仲良くしているのかな、とか色々考えてしまう。
ホームを背景に電話ボックス。なかなか不気味だ。
そして廃屋。不気味なことこの上ない。