【東京】東京の廃村、峰集落を散歩!

平成29年12月27日

民俗学者で知られる柳田國男氏が東京帝大生時代に、訪れた峰集落。この集落での滞在が民俗学を志すきっかけになったと言われており、大変重要な場所である。集落の位置は鳩ノ巣駅と古里駅の中間地点から北に進んだところにある。集落の方へ続く道が一本伸びていたので、そちらから進めば集落の近くまで車でたどり着ける。が、どうやら企業の敷地内に迷い込んでしまったので、こちらからの攻略は断念。大人しく、鳩ノ巣駅から北に延びる道を歩いて行くことにした。

鳩ノ巣駅にある看板。左上にある、本仁田山を目指して歩いて行く。車は、鳩ノ巣駅の近くの無料駐車場に置くことができるので助かる。

駐車場。さあ、出発だ!

山道に入るまでは住宅街の中を歩くのだが、すでに勾配が尋常じゃない。駐車場から550m登って、そこから下った先に目的の集落がある。集落に行くために山を一つ越えなければならない。山頂に集落があるならまだしも、下った先にあるとなると、山登りがただの通過経路でしかなく、モチベーションが一気に下がる。山頂にあればせめて、「登理切った先が目標地点だ!」と躍起になれるのだが。登山家じゃないから、山に登ること自体は苦行でしかない。

さて、ここから本格的に山登りが始まる。あるブログでは登るのに35分、下るのに10分、計45分で集落に着くことができるらしい。

分岐があっても、山頂までは悩むことはない。本仁田山方面だ。

25分ほどで登りきることができた。いいペースだ。大根ノ山ノ神までは順調そのものだった。しかし、ここで迷ってしまった。道がいくつにも分岐している。未成林道を進んでいけば峰集落までたどり着けるらしいのだが、それらしきものが何本も飛び出している。

看板には峰、の文字が。ここから500mも離れていないはず。

山ノ神付近には工事車両が何台も置かれており、鳩ノ巣駅から車でここまでは来ることができるみたいだ。しかし、未成林道なので一般車が通行していいのかは不明。

峰への方角は分かっているが、どの道を歩けばいいのか分からないので、とりあえず手当たり次第に進んでみることに。この、林道西川線を進んで行くと峰集落に辿りつけるが、残念ながら逆方向に進んでしまっているようだ。

氷点下1度。氷が張っている。

林道②。道が消えかかっていて大変だったが、この道もハズレのようだ。

答えは、山乗川に向かう道だった。未成林道と言えど、整備は進められているみたいで、過去の探訪者が記したブログとは周辺が変わってしまっているようで、それが自分を混乱させていたみたいだ。この時、14時30分になっており、当初の予定よりもだいぶ時間を食ってしまった。軌道に乗ったところで周辺のレンジャーの方達がやってきて、この辺りは15時30分には暗くなってしまうから、気をつけて行ってきてね、と万が一の時の連絡先の書かれた紙を頂いた。背の高い木が茂っているし、あたりはうす暗い。足早に進んで行く。

登山者はこの道を登って行くが、

集落に行くには登らず右側の下り坂を進んで行く。

8分ほど歩くと、右側になにやら空間が見えてくるようになる。

たどり着いた、峰集落だ。木造家屋が建ち並んでいたこともあり、今となっては石垣の基礎部分だけが残る。当時の家屋は全く残っていない。あるのは木材の残骸くらいだ。

ただ、ほんの少しは残留物もある。

等間隔に生えている樹木。なんだか薄気味悪い。

集落に残る、唯一今でも人の手がつけられている構造物。建物の中には訪問ノートが3冊置かれている。

ノートのうちの一冊は昭和41年の、付近の古里小学校の卒業記念品である。この辺は古里小学校の学区内だったのだろう。この集落の最後の卒業生くらいだろうか?この集落が無人になったのは昭和47年のこと。

人形。怖い。

広い。家がここに建ち並んでいたいとは想像もつかない。しかし100年以上前の、若かりし頃の柳田國男は確かかにここに居たのだ。

飯盒。

ミシン。

湯湯婆。

藻。ミラーレス一眼カメラを持ってから、背景をぼかす楽しみを知った。

水溜り。

道に迷わなければ40分くらいで辿りつことができそうだ。帰りはすんなりと帰って、550mの下りも23分で終えることができた。

お気軽にフォローください!
>人生初商業誌発売!

人生初商業誌発売!

人生初!単著での商業誌が、マール社様から発刊されることになりました!! 題名は「一人旅研究会・ノスタルジック写真集〜日本のなつかしい風景を旅する〜」です!
令和6年8月27日頃発売!
全国の書店にて購入可能です(*´꒳`*)
漫画やイラストの背景を描く際の模写等にも使用できます!クリエイターの方々にも、懐かしい日本を旅したい方にも楽しんでいただける、新しい形の写真集です!
ノスタルジー、一緒に感じませんか?

CTR IMG