平成29年11月4日、再訪:平成30年12月13日
神奈川県のほぼ中央部にある山神トンネル。厚木市街から西へ長く伸びる道をずっと進むと来ることができる。
山神トンネルはどうやら、心霊スポットとしても有名であるらしいが、昼間のうちは登山者が登山口としてこのトンネルを利用するらしく、人通りはまずまずある。トンネルに向かう道沿いに一軒だけ廃墟があったのでそこに立ち寄ってみた。
廃墟内部から。外の光が差し込み、中は割と明るい。
部屋は二つあり、片方の部屋は朽ち果て、ゴミと思しき物が散乱している以外何も特筆すべき点はない。もう一つの部屋には古い家電や段ボールが幾つも置かれていた。昭和40年〜50年代前半にはここから人が出て行ったであろうと思わせる物が沢山。
建物の裏手。表はいかにも最近整備しました感が満載な、広めの砂利場になっており、車を楽に停めることができる。昔の道を調べたら、案の定、つい最近までは砂利敷の部分には背の高い草木が生い茂っていたみたいだ。家の前は整備したくせになぜ廃屋を残したままにしたのか?謎が残る。
ここから歩いてトンネルに向かう。
5分くらい歩くと門が。本当はこの門の前で車を停めて歩いて行きたかったのだが、先客がおり、止めるスペースが無かったので先ほどの廃墟前に車を置いたのだ。何故か警察車両が何台も門の中に吸い込まれていく。まずい。車をその辺に置いていたら取り締まられてしまう。一応、聞いてみる。「この辺に車置いてちょっとこの先まで散歩したいのでっすがいいですか?」と。そしたらタメ口の少し偉そうな警察官「我々の立場からすると本当は停めてはいけないんだけど、まぁ、山奥だし・・・」と口を濁した。
ほっとした。グレーゾーンだが、なんとか見逃してくれそうだ。何故警察車両が何台も中に行くのか、その理由は聞けなかったが、この先何かありそうだ、少しわくわくする。通りすがりの登山者曰く、この先で遭難者が出たらしい。その捜索だそうだ。
トンネルの脇にあるお手洗い。こんな山奥なのに水洗式なのだ。ペダルを踏むと、ずっと向こうの方から水を吸い上げる音が・・・。待ってみたが、一向に水は流れてこなかった・・・。昔このトイレで悲惨な事故が起きたようだが、今回はその話は割愛しておこう・・・。
山神トンネル。距離は200メートル程でまっすぐ。外の光が見えるためそれに向かって歩けば向こう側まで歩けるので怖くはない。が、真夜中なら間違い無く怖いだろう。心霊スポットというよりかは肝試しスポットに近そうだ。
トンネルを抜けた先。ここから2キロ歩くと廃キャンプ場に着けるらしい。今回は行かなかったが、神奈川県民の自分にとってはそれほど遠いところではないので、再挑戦しようと思う。
再び警察車両がやってきた。これで5台目だ。実際にはもっと多くの数の警察車両が先に進んでいるのだろう。
遭難者が見つかれば良いのだが。
〜ここから再訪〜
前回訪問から1年しか経っていないが、前回はこのトンネルを抜けた先にある廃キャンプ場へ行くことができていなかったので再びやってきた。まずは前回も訪れた廃屋へ。ここまでは本厚木駅から七沢行のバスに乗り込んで、広沢寺温泉入口停留所から西に2km程歩けばやって来られる。
今回はストロボも持ってきたので、前回よりも鮮明な写真が撮れた。
冷凍庫アップ。
都はるみのレコード。
ここはいつまで、建物が守ってくれるのでしょうか。
クマ目撃情報ありの看板が貼られたゲートを抜け、勾配のきつい坂を進んでいく。気温は6度ほどで寒かったが、坂道を一歩登る度に体が熱くなってく。
トンネル。
ストロボを最大にして撮影。長さは200mほどだが、まっすぐなため光が完全に見えなくなることはないだけ、精神的には安心して歩くことができる。
トンネルを抜けると雪が降っていた。今シーズン初めての雪との対面を果たした。